2023/01/20
メロンの成長には葉や茎を摘むことが欠かせない!?メロンの「摘芯」作業♪
こんにちは!あったか野菜農園の藤井です(^^♪
先日種をまいたメロン、毎日の温度管理の甲斐もあり、今年も無事に発芽をしてくれました。
ご覧いただいているあなたは、メロンがどのように成長し実をつけるかご存じですか?
発芽したメロンは、ある程度の大きさになると育つ場所を変えます。また、育つ場所が変わった後のメロンは、なんと先端を摘んでしまうんです。
今回はメロンがどのような工程を経て育っていくのか、その成長初期の過程やメロンに欠かすことのできない作業の数々をご紹介していきます。
もくじ
メロンの成長に必要な「鉢上げ」「摘芯」作業!
メロンは成長によって育つ場所が変わる野菜です。
メロンの本葉が見えてきた頃、苗箱からポットに育つ場所を変える作業を行いますが、その最初の植え替え作業を「鉢上げ」と呼びます。
鉢上げの作業には技術が必要で、ポットに植える位置が浅くても深くても良い苗は育ちません。
ここで適切な位置に植え替えないと、ポットの中でしっかり根が張らず弱い苗になってしまい、メロンの成長に差がでたり病気になりやすい苗になってしまいます。
成長に合わせその時に一番適した場所で育てることで、美味しい実をつけてくれるメロン。鉢上げ後のメロンを並べた様子は、毎年何回見ても壮観です♪
鉢上げが終わったら、メロンを植え替えるハウスの準備を行います。
ハウスの準備は土作りから。当園こだわりの堆肥や肥料をブレンド後、ハウス内にムラなくまいていきます。
堆肥や肥料をまき終わったら、トラクターで土を耕して土作りは完了です。
メロンの苗鉢上げ後、土の上に「マルチ」と呼ばれる農業資材を敷いていきます。
メロンを植え替える3月はまだまだ朝晩寒いので、そのままハウスに植えると寒さでメロンが上手く育たないばかりか、全滅してしまう恐れがあります。
マルチはプラスチックフィルムの資材が一般的ですが、土の畝を覆うことをマルチング、資材をマルチと呼びます。
野菜栽培におけるマルチングは、土壌の保温や肥料の流出防止、雑草を抑える等、多目的に野菜作りをバックアップしてくれるメロン作りには欠かせない作業です。
マルチには用途によって色があります。真ん中に敷いてある緑色のマルチは、グリーンマルチというマルチです。
メロンを植え替える場所に敷くグリーンマルチは、黒いマルチよりも光を通すため地温上昇効果が高く、透明のマルチより光を通さないので雑草を抑える効果が期待できます。
マルチを敷いたら次はトンネル作り♪
マルチを敷いただけでは、まだまだ寒い春先を乗り越えることはできません。
その上から農業用の支柱を立てていき、上から透明のビニールをかけてトンネルを作っていきます。
写真はトンネルが一つですが、外側にもう一つ作り、計二つのトンネルでメロンを寒さから守ります。
支柱を立てる作業は、等間隔で高さを均一にしなければいけません。高さがズレるとトンネルの下側に隙間が空いてしまい、トンネルで保温する意味がなくなってしまいます。
メロンは温度に敏感な野菜なので、何一つ手を抜くことはできません。
鉢上げをしたメロン、ある程度大きくなったら…先端を摘んでしまいます。
先端を摘む…この言葉だけ聞くと、メロンをダメにしてしまいそうですよね。
なぜこんなことをするのか、それは、メロンが実をつけるのに必要な場所へ栄養を集中させるためなんです。
メロンは親づるからでる子づる、子づるからでる孫づるに実をつけるようにします。その理由は、親づるなどよりも孫づるの方がメロンの実をつけてくれる雌花が咲きやすいからなんです。
雌花が咲きやすい孫づるに栄養を集中させ、孫づるを少しでも多く伸ばすために行うのが、メロンの先端を摘む「摘芯」という作業です。
芯を摘んだメロンです。すぐ近くにある脇芽(子づる)を傷つけないように、細心の注意を払って作業を行います。
摘むのはメロンの先端の他に、発芽に使われた双葉も摘みます。
可哀想ではありますが、メロンの実になるべく栄養を集中させるため、不要な葉やつる、花は全て摘み取ります。
芯を摘んだメロンが成長している様子です。先端の芯を摘むと、下にある葉や茎に栄養がよく回るようになるので、力強く立派になりますよね!
葉や茎が上にピンッ!と向いた苗は、根もポット内にしっかり張っています。4ヵ月という長い期間、元気に生き抜き美味しいメロンの実をつけてもらうために、写真のような強い苗は欠かせません。
日々メロンと向き合いメロンの声を聞きながら、お届けしたあなたの笑顔が増えるメロンを育てられるよう、明日からもメロン栽培を頑張ります!